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執筆者の写真Aizomegawa-office

INVOICE(インボイス)の書き方とフォーマット

更新日:2023年11月21日

Invoice(インボイス)の書き方について、見本の画像を用いて解説します。


Invoiceとは請求書のことで、外国との取引や輸出入の手続きに使われます。

「誰が」「誰に」「どのような取引条件で」「何を」「いくつ、いくらで」売るのかを詳しく記載します。


目次


INVOICEの見本


インボイスには決まったフォーマットはありませんので、必要なことを記載してさえいれば形式は問われません。

あとから詳しく解説しますので、まずはどのような書類なのか、見本で確認しましょう。



記載項目の一覧


先ほどInvoiceのフォーマットは問われないと申しましたが、記載すべき項目はおおむね決まっていますので不足のないよう記載する必要があります。


不足がある場合は書類としての要件を満たしませんので、通関に支障が出てしまう恐れがあります。 どのようなことを記載するのか、一覧にしましたのでざっと確認しましょう。

後から詳しく解説します。


●Letter head レターヘッド(発行者情報)

●Invoice to 買い主(社名、住所、連絡先)

●Nortify Party 着荷の通知先(買い主と同じことが多い)

●Invoice No. 書類番号

●Date 日付

●Departure 発地 / Arrival 着地

●Vessel 船舶名 Voy no.

●ETD 出発予定日 / ETA 到着予定日

●PO# 注文番号

●Description of Goods 内容品

●Unit price 単価

●Amount 合計金額

●Currency 取引通貨

●Payment terms 支払い条件

●Trade terms 貿易取引条件(インコタームズ)

●Bank information 送金先銀行情報

●Country of origin 原産国

●Signature 署名 



項目毎の解説 


記載項目の一覧を見ていただいてもパッと見では内容がわかりにくいものもあるかと思いますので、解説していきます。


●レターヘッド

書類の上部に表示した発行者(売主)情報を「レターヘッド」と言います。

外国では「レターヘッド」のない書類は公式の書類としてみなさない場合があります。

レターヘッドには企業のロゴが入っていることが多く見られます。


日本の企業が発行するインボイスにはレターヘッドがないことも珍しくないと思います。

参考までに例えば下記ような形式です。




●Invoice No. 書類番号

書類を区別する番号です。書類番号が重複することはありません。

会社のルールに従いますが、参考までにどんな風に番号を割り当てるか例を紹介します。


A19060001 → AはAiueo Corpの頭文字、1906は出荷月、0001はインボイス番号の連番で9999まで発行できます。


あるいは、単純に日付でA19060901というのもアリです。末尾01はその日に発行したインボイス番号の連番です。


●Description of Goods 内容品

Invoiceに貨物の内容品を書くときは、「一般名称」と「商品名」の両方を記載すると良いでしょう。


なぜなら、多くの場合「商品名」のみを記載しても、第三者はその貨物が何であるかを正確に判別することは難しいからです。


例えば、商品名である「Beauty max mochi mochi」という表記を読んだ第三者は、それが保湿ジェルだと確実に理解できるでしょうか?

ほぼ間違いなく、フォワーダーさんから「これってなんですか?」と質問が来るでしょう。

こういったやり取りが増えると、手続きが進まなくなってしまいますので「誰が見てもわかる」を意識して記載する必要があります。


そこで、下記のように記載すると、第三者にとっても客先にとっても商品を判別することができて、わかりやすいと思います。


Invoice記載例:Skin care cosmetics, Moisture gel : Beauty max mochi mochi


【一般名称】Skin care cosmetics, Moisture gel

【商品名】Beaty max mochi mochi


●Payment terms 支払い条件

最近は、電信送金(Telegraphic Transfer)で支払われることがほとんだと思います。

インボイスには略して T/T と記載します。

[書き方の例]

前払い:T/T in Advance

30日以内(出荷後):T/T Net 30 Days

半金残金:T/T 50% in Advance, 50% After Shipment


T/T の他に L/C という支払い方法があります。

L/C とは信用状(Letter of Credit) のことで、ざっくり言うと銀行の協力を得て(=手数料を支払って)、客先から確実に代金を回収するための決済方法です。

売る側の「代金が回収できない」リスク、買う側の「商品をもらえない」リスクも、いずれも回避する目的があります。


●Trade terms 貿易取引条件(インコタームズ)

取引条件を示すもので、主にアルファベット3文字で表記されます。

具体的には貨物の引き渡しをどこで行うか、輸送中の危険負担はどこからどこまでか、関税はどちらが支払うか、といったことを明確にするものです。貿易を円滑に行うために世界共通の理解で運用されています。


サンプルのInvoiceは FOB Japan となっています。

Free on Board Japan = 日本側で船に乗せたところで貨物の費用負担・危険負担が売主の手元から離れる、という意味になります。

買う側は、輸送費、海上貨物保険料および輸入諸経費を負担します。


●Bank information 送金先銀行情報

商品代金の振込先口座の情報を記載します。

銀行口座情報について、あらかじめ契約で取り交わされている場合等は省略されることが多いと思います。

Invoiceに記載する会社もあれば、記載しないこともあります。


銀行口座情報について補足説明です。

海外送金の手続きでは、英語表記の銀行名と口座番号のみでは情報が不十分です。

世界中の銀行にはそれぞれ割り振られたコードがあり(Swift code)、更に支店毎にもコードが割り振られています。このコードを正確に伝える必要があります。コードがないと海外送金の手続きを正しく行うことが難しくなります。


●Country of origin 原産国

原産国は必ず明記します。

Made in Japan あるいは Country of origin: Japan と書いても大丈夫です。


●Signature 署名

基本的には事務担当者ではなく責任者がサインします。

海外の企業が発行する書類は、直筆ではなく電子データのサインが使われていることが多いのですが、会社の方針次第となります。

客先に対して発行する大事な取引書類ですので、中小企業では責任者がサインすることが多いかなと思います。

担当者レベルで勝手に発行したり破棄するものではない、というふうに私は理解しています。

尚、通関時の書類形式として必須というものではありません。

取引上の必要性に応じてサインをしますので、通関自体はサイン欄そのものがなくても問題にはならないでしょう。


補足-レターヘッドについて


レターヘッドに関する補足ですが、国内のビジネスには見られない慣習ですから、ロゴデータを用意できない場合もあるかと思います。

その場合は、ロゴなしで、社名・住所をセンタリングして表示してレターヘッドとしても、おそらく問題にはならないと思います。(実際にそうやって即席で作成することもありました。)


お読みいただきありがとうございました。


●関連動画(1分以内にサクッと観られます)

 インボイスに品名を書くときのワンポイント!|インボイス作成練習


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※本記事は aoko's blog から移転してきました。

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